書かずにはいられない読書感想

文学と哲学が多いかも

中村文則「銃」読書感想:読みながら手が震えた本

読みながら手が震えた本。

女を撃とうかどうか迷うシーンがあるんだけど、そこの緊張感がすごすぎる。
このシーンだけでも読む価値があると思いました。

 

銃を拾って、圧倒的な美しさに魅せられて、だんだんと悪が心に染みこんで、目的の一点に向かって物語が盛り上がっていくので、いよいよかって思うと、ドキドキして手が震えました。
たった一つの力の所在によって、自分が決定されていくということの心理描写が巧みで、これを24歳で書いたのってすごすぎないかって思いました。

 

三島の金閣寺とか、奔馬も、一つの目的に向かって主人公が狂奔していくんだけど、あれは主人公の純粋性がはじめから完結してるから、迷うということがないけど、この銃の主人公の場合は、いろいろブレがあるから、どうなるんだろうって思いながら、ドキドキしながら読めました。

 

そしてあのラストシーンの、弾丸がカタカタ震えてる終わり方が、本当に最高。
天才かと思った。

 

ちょっと走り書きだけど、またいつかゆっくり書きたいなーーー。